おつきさまの記。

ゆとりのある生活をしたい、ゆとり世代が日々考えたことを書き綴っています。

「通うのが楽しい」という心理

わたしたちが仕事のある日は毎日職場に向かうように、子供達は毎日学校に通っています。部活に入っていれば、休日も両方。大人が職場で過ごす以上の時間を、学校で過ごしている子もたくさんいるでしょう。彼らにとって、学校というのは、生活のかなり大きな要素を占めるものです。

 

わたしが中学生のころ。学校とは、行きたくない場所でした。学校に行くことを思うとお腹が痛くなる。泣きたくなる。不機嫌になる。起き上がれなくなる。手を無理やり引かれても、校門の前で足が止まってしまう。心だけでなく、体が拒否していました。空気を読んで、みんなと同じことをするのが苦手でした。そのせいで集団に馴染めなくて、排斥されて、それがとても怖かったのです。

高校も、それが理由で、わざわざ単位制(授業によってクラスが違う、大学のような制度)を取り入れている学校を選びました。毎日同じメンバーで授業を受ける普通の高校では、うまくやれないと思ったのです。

そんなわたしが今、毎日仕事に行くのが楽しみだと思っているなんて、ふしぎなことです。毎日同じ場所に行って、毎日同じ人と会う。やっていることは中学生のころと大して変わらないのに、それをゆううつだと思う気持ちがないのです。なんでだろう。

 

仕事柄、中学生と接することが多くなりました。彼らと話をしていて、驚くことがあります。わたしは「学校なんて行きたくないのは当然だ」と思っていたのですが、彼らの多くは、「学校に行くのは楽しい」となんの疑いもなく言うのです。なんでだろう。

 

とても不思議です。

自分が仕事で、固定された集団の中でそれなりに楽しくうまくやれていることも。しかしそれが、多くの中学生(そして多くの人)にとって、疑いもなく当たり前であることが。

 

わたしはやはり、「学校なんて行きたくないはずだ」「同じ場所に毎日通うなんてつらいはずだな」と思います。だからこそ、「通うのが楽しい」と感じることは、本当はとてもすごくて、幸せなことです。

その幸せを噛み締めながら、明日も出勤しようと思います。