おつきさまの記。

ゆとりのある生活をしたい、ゆとり世代が日々考えたことを書き綴っています。

いつ、挫折すべきか。

就職試験の面接のため、準備をしていたとき。定番の質問のひとつに、「あなたの挫折体験を教えてください。(それをどう乗り越えたか)」というものがありました。挫折を経験し、それを乗り越えたことのある人は、同様の挫折に見舞われた時も「なんとかなる」と経験則に基づいて考えることができます。

 

ところでこれは挫折経験があることを前提とした質問ですが、「挫折なんてしたことないよ」と悩む友人もいました。

挫折経験がないなんて、幸せなことです。しかし私は、若い頃にこそ、挫折を経験しておくべきだと思います。

 

人間は誰しもが、挫折を経験します。

特に、体も動かなくなるような、もう自分の力ではどうにもならないような、気力が全て損なわれるような、そういう挫折を人生に一度は味わうものです。

問題は、それが早いか遅いかです。

 

就職したあとに、職場の人間関係がうまく行かずに悩んで、辞めてしまった人がいました。勤務環境が予想と異なりすぎて、仕事量がキャパシティを超え、精神的に病んでしまった人がいました。

大学に受かったものの、通い始めてみたら通学が徐々に苦痛になり、通えなくなって、辞めてしまう人がいました。

第一志望の高校に落ちて他の高校に行ったものの、その挫折感が拭えず、中退してフリーターになった人がいました。

 

大きな挫折に直面したとき、取れる方法は大きく分けて二つあります。乗り越えること。そして、逃げること。

しかし、どうしようもないほどの挫折感に襲われたとき、それを乗り越える元気なんてなかなか湧いてきません。とにかくまずは逃げて、時間をかけてゆっくり克服していくのです。乗り越えるためには、気の遠くなるような時間と、気力と、時にはお金が必要になります。

 

なぜ、早い時期に挫折を経験すべきなのか。

それは、リカバリーが比較的、容易だからです。

 

社会人になってから、働けないほどの挫折感に見舞われたら。診断が下れば配慮はされるかもしれませんが、辞めざるを得なくなる可能性もあります。辞めたら収入がなくなるし、再度就職するためには厳しい就活をくぐり抜けなければなりません。退職前と同じ給与を得られるかもわかりません。大学もそうです。単位を取得するためには通わなければいけないし、通えなければ留年、もしくは中退しかないでしょう。高校だって同じです。卒業できなくなってしまいます。こうした挫折は、履歴書に経歴として残ります。

 

もし、小中学生の頃に挫折を経験したとしたら。そういう状況に置かれているのが、不登校の子どもたちです。

彼らは、学校に行かなくても、状況に応じて卒業の資格を得ることが可能です。中学で不登校になった場合は、内申という形で高校入試には響いてくるでしょうが、入試の際に配慮がなされることもあります。上級学校に入ってしまえば、そこで人間関係も学校生活もリセット。やり直すことができるのです。

 

そこからは他の皆と同じで自分の努力次第です。不登校であった過去は何の記録にも残りませんし、自分から言わなければ誰にもわかりません。自分の力でどうにでもなります。

 

どうせ挫折するのなら、早い方がよいです。

大人になったら何も関係がないんだから、今は不登校だっていいじゃありませんか。不登校である自分を乗り越えて、大きくなったら、人よりも挫折に強い人間になれるはずです。